*無酸素運動と有酸素運動*


 
運動には無酸素運動有酸素運動があります。一般的に筋力トレーニングや短距離走など”瞬発力を必要とし、負荷が高く動きも激しい”運動を無酸素運動といい、ウォーキングやゆったり行う水泳など”持久力を必要とし、負荷が低く動きも緩やかな”運動を有酸素運動といいます。ただし両者に明確な定義はなく、無酸素運動だからと言ってまったく呼吸をしないということもありませんし、有酸素運動でも激しく動けば無酸素運動になることもあります。
 
《ダイエットには無酸素運動が良い?有酸素運動が良い?》

ネット上などでは「ダイエットには無酸素運動が良い!」という情報や「有酸素運動がダイエットには最適!」など真逆の情報も多く掲載されていますので、迷ってしまう方も多いことと思います。無酸素運動有酸素運動ともに一長一短があり、また体質やダイエットの目的などは人によって異なりますのでどちらがダイエットに効果的か一概には言えませんが、一般的には有酸素運動が取り入れられることが多いようです。しかし、男性と比べて特に筋肉量が少ない女性は、積極的に筋力トレーニングなどの無酸素運動を取り入れた方がより効果が期待できるでしょう。
 
 

そもそも運動にはダイエット効果がある?
 
結論から言うと「運動だけで痩せる」というのはとても難しいです。一般的に、体脂肪は1kgあたり7,000kcal~7,500kcalあると言われていますが、1時間運動を継続したとしても消費できるカロリーは多くて1,000kcal程度(水泳でクロールをした場合)ですので、減らすことができる脂肪量は100g~150gほどということになります。
 
このような数値を見てしまうと運動は意味がないと思われがちですが、運動には別の意味でダイエット効果が期待できます。
 
(1)基礎代謝がアップする
筋力トレーニングによって筋肉量を増やすことは基礎代謝のアップに繋がります。基礎代謝とは私たちが特に活動をしていなくても呼吸などによって消費する、いわば生命の維持に必要なエネルギーのことで、一般的な成人女性は1,200kcal、男性では1,500kclとされています。筋肉量が増えるとこれらをさらに向上させる効果が期待できるのです。
 
(2)痩せやすい体質になる
筋肉量が増えたり基礎代謝がアップすることで、体温の上昇や血流・リンパ液の流れの改善に繋がります。それにより老廃物の排出が促されたり脂肪が燃えやすくなるなど、痩せやすい体質を手に入れる効果が期待できます。
 
ダイエットの基本は消費カロリーが摂取カロリーを上回ることにありますので、これらをまとめると、ダイエットにおいての運動はそれを行うことで「直接的に痩せる」というよりも「痩せやすい体質」や「太りにくい体質」を作り、その体を維持するために必要なことと言えるでしょう。
 
なお、筋肉量を増やすと体重が増加してしまうことがありますが、これは脂肪よりも筋肉の方が重量があるためです。体重だけを基準にしてしまうと太ったように感じてしまうかも知れませんが、このような理由があることも覚えておきましょう。